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アクスルシャフトを考える

近年メジャーになってきました、社外アクスルシャフト関係。

よく、お客様より問い合わせや質問を受けます。

中には、某店で社外ホイールに換装する場合、社外アクスルシャフトが必要でセットで購入しなければならないなどと、とんでもない事を言われ素直に購入された方々も・・・

正直それが言えて、素直に購入されるお客様がいるなんて羨ましい限りです。

 

一回一回、応答するのも面倒になので、過去の経験から弊社なりの考案・方針をまとめさせて頂きます。

専門家ではないので難しい専門的な話は出来ませんので、ご了承ください。

販売メーカーさんにとっては営業妨害と受けられるかもしれませんが、あくまで弊社のお客様方へ宛てた弊社独自の見解ですので、御意見は不要です。

ただ、 間違ってはいないと思いますよ。

いろんなパターンケースが存在すると思いますが、私どもの実経験の1つとして。

 

 

 

 

その前に、簡単な仕組みのお勉強を。。。

 

ホイールカラーの組み方にはおよそ2種類あります。

純正であれば、ベアリングの外側にシールが装着されています。



この場合、アクスルシャフトとカラー、ベアリングの関係は↓こうです。




社外ホイールでもマルケジーニは純正と同じようになっていたりします(全てかは分かりません)。



それに対し、多くの社外ホイールのホイールカラーは↓のようにベアリングに圧入式です。






この2つの大きな違い、それは、シャフトがベアリングの内輪に接しているか、接していないか、です。

 

 

社外アクスルシャフトの売り文句。

材質と精度の2点です。

 

 

まずは材質。

一般的には材質はSCM435系クロモリ鋼を謳っているものが多いです。

ただ、純正でも材質がクロモリのアクスルを使用している車両、多々あります。

また、実際に刃を入れてみると、あるメーカーの社外クロモリシャフトは・・・純正のアクスルシャフトより柔らかかったです。

 

 

次に精度です。

純正はコストカットのため、公差が広めにとられています。

つまり加工精度が詰められていない、、、簡単に言えば細めにシャフトが製作されています。

入れる穴の径に対し、シャフトが細いと、逆に突っかかって抜き差ししにくい場合も多く、そのへん精度を出しているシャフトは抜き差しが非常に楽です。

ただ、ここに落とし穴があります。

上記の画像で分かると思いますが、純正や純正タイプのようにベアリング支持の場合、ベアリングの寸法は絶対なので、精度を出しているシャフトは効果を発揮します。

しかし、カラー支持だと・・・そんなに内寸を詰めている既製品のホイールカラーってないですよね?

 

また、非常に残念なのですが、ほとんどの社外アクスルシャフトが純正アクスルシャフトと同じ寸法精度でした。

 

 

 

では、弊社では社外アクスルシャフトは使用していないのか?

と言われれば、使っています。

弊社なりの考えのもと、適材適所で。

まずレース車両は、測定して良かったメーカーのものを使用しています。

ただ、残念ながらホイール側が既製カラー支持が多いので、材質だけの効果ですね。

 

 

以前こういう経験が実際にありました。

弊社製作、ほぼノーマルのフルレストア済みZ1000J系に乗ってらっしゃるお客様が、フロントアクスルの細さから、社外クロモリアクスルに換装すれば今より多面で良くなるのかも?

という期待を込めて、とある社外アクスルに換装しました。




テスト走行をして帰ってきた際に首をかしげていたので、私も試乗してみました。

交差点を曲がる時など、違和感があります。

アンダーステアが出て、車体が外に膨らんでしまう。。。

ブレーキをかけた時の安定感など良い面も出てはいます。

すぐに純正アクスルに戻して、再び二人で試乗をしてみたところ、ハンドリングは普通に戻ります。

更にまた、その場で社外クロモリに換装して試乗したら、やはりアンダーが出る。。。

お客様は1ヶ月、社外アクスルで乗ってみたあと、結局、純正の新品アクスルシャフトに交換しました。

その時に、あらためて車体全体を考えた『しなり』というものが旋回性能に与える重要性を再認識しました。

そのへんはmotoGPでも、ずっと問題になっているほどに重要な項目である事は皆さんも御存知かと思います。

一緒に呑んでいる時に4メーカーの設計外注・製造を受けている会社の方が、目の前で話してくれましたが、、、

『フレーム製作がいちばん難しいし出来ない、フレームだけはメーカーさんじゃないと・・・』

こういう立場の方が言うくらいなので、当然ショップレベルだと・・・ですよね。

逆に町乗り車両で社外クロモリアクスルシャフトを使用する時はあるのか?

使う時あるんです。

近年のバイクは購買意欲を上げるための見た目や他との共通化で、鋳造アルミフレーム+倒立フォークで剛性があるものの、ホイールがこれまたコストカットで他車と共通になっており、アクスルシャフトが何故か細い車両があります。

アクスル径を変えるとなると、フロントフォークから交換になってしまいますので、こういう車両はアクスル剛性で対応できればと、社外アクスルを使用しています。

また、前提として、セルフステアの多い設計の車両、少ない設計の車両で、社外アクスル装

着時の剛性強化による違和感が出るか出ないかの度合いはあります。

バイクは、フレーム~足廻りまでトータルで考えなければなりません。

硬くするだけはハッキリ言って簡単です。

前回のCB1300の話で触れましたが、アクスル径もメーカーはコストカットの一貫です。

本来なら、そんな大径のシャフトは不要なのに、他と共通にするため大径になっていたりします。

それを更に材質を硬くするなんて・・・

そのへんは日本設計・日本製のホンダ車の各チョイスが、ある程度参考になると思います。

しなり、それが旋回に最重要なキーとなり、それにサスペンションやタイヤがついてきます。

昔、盆栽カスタムが流行っていた頃、雑誌でよく見ましたが、しなりの大きいネイキッドの鉄フレームに倒立フォークを装着して、、、そこだけ強化しても違和感だけが出ます。

スイングアームやステムも同様です。

町乗りだと逆に気付きませんが、サーキットだと硬すぎるスイングアームやステムは使い物になりません。

アクスルも同様で、アクスル剛性を上げても良い車体内容なのか、使用用途なのか、考えてのチョイスが必要です。

そのあたり話をすると、建築業のお客様方は非常によく理解されていました。

特に日本は地震の多い土地ですからね、シナリがないと崩れてしまいますよね。







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CB1300という車重の重いバイクを考える。